ソフトの活動と研究の回答は交差する
割付群100人の完全に架空の人数。第4週のイベントと6か月の喫煙質問回答は別記録で、喫煙結果そのものは表示しません。
| 第4週のソフト活動 | 6か月の喫煙質問に回答 | 未回答 | 行合計 |
|---|---|---|---|
| 定義した操作を記録 | 40 | 15 | 55 |
| 操作なし・記録は完全 | 20 | 25 | 45 |
| 列合計 | 60 | 40 | 100 |
架空のダッシュボードを二つの記録に分ける
人も数字もすべて架空です。想定研究の一群は成人100人に、通常の支援に加え、ブランドを特定しないソフトの同一バージョンを提供します。比較群は同じ通常支援のみで、そのソフトは提供しません。両群の禁煙結果はここにはありません。第4週の活動は22〜28日目に利用者が自ら始めた操作が1回以上あることとし、このイベント記録は完全と仮定します。別の研究チームが6か月時点の喫煙質問への回答を、利用の有無にかかわらず求めます。
活動あり55人のうち40人が後の喫煙質問に答え、15人は答えません。活動なし45人では20人が答え、25人は答えません。活動割合は55/100=55%、質問回答割合は(40+20)/100=60%です。回答内容が喫煙か非喫煙かは表に示していません。
活動なしでも回答した20人は、利用停止と研究からの脱落が同じではないことを示します。活動ありでも未回答の15人は逆の関係も同じではないことを示します。忠実な見出しは『55%が第4週の活動定義を満たし、60%が6か月の喫煙質問に回答』です。『55%が禁煙』『使わない人は全員喫煙再開』ではありません。40/55は活動者内の回答割合であり、割り付けた群全体の分母を置き換えません。
測ったイベントをそのまま呼ぶ
イベント定義、観察期間、分母、記録の範囲を確認します。ダウンロード、画面を開く、課題完了、ログイン状態の維持は別指標です。通知配信は必ずしも利用者の操作ではなく、長いセッションには放置時間も含まれます。説明なしの『継続率』は曖昧です。
完全な記録で対象操作がなかった場合と、記録を取得できなかった場合を分けます。計測障害、定義や版の変更で、対応する行動変化なしに数字が変わることがあります。利用データは実施状況として有用ですが、実際に測ったことを正確に名付けます。
喫煙アウトカムの追跡は別に読む
対象のたばこ製品、禁煙とする期間、評価時点、収集・確認方法が別に必要です。利用をやめた人にも追跡しているかを読みます。アプリ操作で欠けた喫煙回答を黙って埋めてはいけません。
利用停止とアウトカム追跡の脱落は重なることがあっても同義ではありません。両群の欠測と処理を確認します。未回答を喫煙と扱う場合、それは分析上の仮定であり、非活動から判明した事実でも、バイアスがなくなる保証でもありません。合理的な別の仮定で結果がどう変わるか、感度分析を読みます。
提供の無作為割付は操作回数の無作為化ではない
明確な支援一式の利用機会を無作為に割り付けた場合、適切な割付に基づく分析は、その提供と比較条件の差を評価します。1回の追加操作や一機能の効果を自動的に分離しません。後から頻回利用者だけを比べると無作為化の保護を失う可能性があり、欠測はさらに別問題です。
頻回と少ない利用の人では動機、時間、支援、早期の進展などが異なる可能性があります。先行する進展や困難が後の利用を変える場合もあります。測定順序を確かめてから原因を論じます。統計調整は測定した要因と仮定に依存し、交絡が全て消えた証明にはなりません。遵守や機序の解析には追加の方法と仮定が必要で、利用回数の単純な順位表では足りません。
版を確認しても、個人の支援を活動順位で選ばない
研究の版、内容、通知、人による支援、比較条件を一緒に確認します。改版、別製品、同じ『禁煙アプリ』という呼称に研究結果が自動的に引き継がれるわけではありません。特定のアプリへ禁煙や健康効果を帰属させず、読者の利用記録や喫煙歴も求めません。
厚生労働省事業eJIMは健康情報の数字や背景を確かめ、個人の判断は医師などと相談する考え方を案内しています。身近な有資格の専門家と相談してください。活動回数は支援を受ける資格の判定ではなく、ダッシュボードは治療選択の道具ではありません。
覚えておきたいこと
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- Gunther Eysenbach / CONSORT-EHEALTH Group: CONSORT-EHEALTH — defining usage alongside health outcomes and describing the intervention
出典確認日: 2026-10-04
- Gunther Eysenbach / Journal of Medical Internet Research: The Law of Attrition — distinction between nonusage and loss to research follow-up (2005)
出典確認日: 2026-10-04
- Cochrane: Cochrane Handbook chapter 8 — assignment, adherence and missing outcome data
出典確認日: 2026-10-04
- Cochrane: Cochrane Handbook chapter 25 — confounding and post-intervention selection
出典確認日: 2026-10-04
- SPIRIT–CONSORT Group: CONSORT 2025 expanded checklist — intervention, outcome, missing data and participant flow
出典確認日: 2026-10-04
- 厚生労働省事業 eJIM: 健康・医療情報の見極め方・向き合い方
出典確認日: 2026-10-04
公開研究の読み方です。架空例で個人情報を集めず、個人予測、治療選択、製品効果の主張をしません。