架空の3人を、二つの基準で読む
実際の研究結果ではありません。参加基準は第1~4週の電話4回中3回以上の完了。喫煙アウトカムは6か月評価の直前1週間に喫煙しなかったという自己申告で、6か月連続の禁煙ではありません。
| 人物 | 第1~4週の電話完了 | 6か月時点の喫煙評価 |
|---|---|---|
| A | 4回中3回:参加基準を満たす | 直前1週間の喫煙を申告:アウトカムを満たさない |
| B | 4回中2回:参加基準を満たさない | 直前1週間の非喫煙を申告:アウトカムを満たす |
| C | 4回中4回:参加基準を満たす | 連絡できず:結果は不明、失敗を観察したわけではない |
架空の三人の記録を、埋めずに読む
人物と記録はすべて架空です。第1〜4週に各1回、計4回の電話相談を予定し、事前に3回以上の完了を参加基準とします。Aは3回参加しましたが、6か月時点で直前1週間に喫煙したと回答。Bは2回参加し、同じ評価期間には吸わなかったと回答します。Aは参加基準を満たし喫煙アウトカムは満たさず、Bは逆です。
Cは4回すべて参加しましたが、6か月時点では連絡が取れません。参加は分かり、その時点の喫煙評価は不明です。解析で明示された欠測規則を使うことはあっても、電話参加が実際の喫煙観察に変わるわけではありません。この架空記録でプログラムの効果は示せません。
何をしたら、従ったと数えるのか
TIDieRは予定と実際の介入提供を区別し、CONSORTは参加者の遵守と提供者の計画どおりの実施をどう評価したかを求めます。「修了」の意味を決めつけず、具体的な規則を探すための報告項目です。
行動、基準、期間、資料の出所、分母を書き出します。3回の相談、用紙の返却、資料利用の自己申告は別の記録です。誰が出席を記録したか、空白用紙も完了か、欠けた相談は参加者が断ったのか提供されなかったのか。説明がなければ未確認のままにし、独自の基準に置き換えません。
二つの期間と、二種類の欠測
例の参加期間は第1〜4週、喫煙アウトカムは6か月の評価前1週間です。各参加区分で喫煙を評価したか、方法と欠測処理を確認します。電話の記録がないことと、喫煙の回答がないことは別の不足です。
まとめは「Aは相談基準を満たしたが評価済み喫煙アウトカムは満たさず、Bは逆、Cの6か月評価は欠測」と書けます。新たな成功率を算出しなくても、観察と不明を保てます。修了者を全員成功、未修了者を全員失敗とは呼べません。
関連があっても、理由はまだ分からない
架空の報告が、相談完了が多い人ほど喫煙アウトカムを満たすと述べたとします。勤務時間や利用しやすさが双方に影響した可能性も、早期の喫煙経験が相談継続に影響した可能性もあります。観察だけでこれらを区別できません。
提供するプログラムを無作為に割り付けても、その後の参加まで無作為になるわけではありません。別の解析と限界を読みます。意志の点数、参加を増やせば必ず結果が出るという約束、自分の支援を中止・延長・変更する指示にはしません。
論文への質問と、個人の相談先
論文には「成功率」だけでなく参加と結果それぞれの定義を求めます。個人の時間や利用上の困難は資格のある専門家と相談し、研究の参加基準で支援を選びません。厚生労働省eJIMは医療情報を見極め、専門家と話すための案内です。具体的な禁煙サービスと利用条件は地域で確認してください。
このページは出席、喫煙歴、症状、薬の情報を収集しません。質問を私的にメモし、必要な事実は選んだ専門サービスのプライバシー手続に沿って直接伝えられます。
覚えておきたいこと
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- TIDieR / EQUATOR Network: TIDieR checklist: planned and actual intervention delivery
出典確認日: 2026-10-05
- CONSORT–SPIRIT: CONSORT 2025 expanded checklist: adherence, delivery, outcomes and analysis
出典確認日: 2026-10-05
- 厚生労働省 eJIM: 健康・医療情報の見極め方と専門家への相談
出典確認日: 2026-10-05
研究の読み方です。人物、記録、関連の例はすべて架空。動機を評価せず、個人の医療を勧めません。