記入済みの架空例:場面から次の一歩を考える
編集部が作った説明用の例です。実在の体験談や、効果が検証された医療上の評価方法ではありません。
| 場面 | 実際にあったこと | 残すこと・変えること | 次の普通の行動 |
|---|---|---|---|
| 自宅の夕食後 | 食器を運んで洗い、その後は居間で過ごした。 | 食後に片づけへ移る段取りを残す。 | 次の夕食後も、まず自分の食器を台所へ運ぶ。 |
| 仕事の休憩 | 休憩先を決めておらず、同僚と喫煙場所へ向かった。 | 一緒に移動し始める前に休憩場所を選ぶ。 | 休憩前に禁煙の休憩室が使えるか確認する。 |
| 友人との集まり | たばこを勧められて返事に迷い、受け取って吸った。 | 次に会う前に、勧めないでほしいと伝える。 | 「今は吸わないので、勧めないでね」と一言伝える。 |
1週間全部ではなく、思い出せる二つの場面を選ぶ
食後、仕事の休憩、友人が吸っている場など、日常の場面は吸いたい気持ちのきっかけになることがあります。米国NCIのSmokefreeは、こうしたきっかけを見つけ、別の行動や周囲への支援の頼み方を考えるよう案内しています。
まず「夕食の後、台所にいた」「休憩に入って同僚と外へ出た」のように、短い出来事を二つ選びます。片方しか思い出せなければ一つで構いません。「今週は全部だめだった」とまとめず、その場で何をしていたかから始めると、変えられる部分を探せます。
過ごしやすかった場面から、もう一度使える準備を探す
楽だった場面も、ただ「気合いで乗り切れた」で終わらせず、何が用意されていたかを見ます。食後すぐに片づけを始めた、休憩先が決まっていた、相手がたばこを勧めなかったなど、次にも残せそうな条件を書いてみましょう。
架空の例では、「夕食の後に何をするか決めていたので、食器を運び、そのまま洗えた」と振り返れます。残すのは、この一連の段取りです。一度うまくいった理由を断定する必要はなく、「次にも試す候補」としておけば十分です。
困った場面は、間に合わなかった準備を一つ変える
「次はもっと頑張る」を、場面に合った準備に置き換えてみます。いつもの喫煙場所へ向かったなら休憩前に別の場所を選ぶ。勧められて返事に困ったなら「ありがとう、今は吸わないよ」と先に言葉を決める。連絡相手が忙しかったなら、話せる時間を前もって聞く、といった具合です。
一度に場所も時間も人付き合いも変える必要はありません。「次の昼休みは禁煙の休憩室で過ごす」のように、本人が選べる行動を一つ決めます。その部屋が使えなければ別の利用可能な禁煙場所にするなど、小さな代案も添えておきます。
紙に残すなら、四つの問いだけでよい
必要なら、自分で保管する紙に「どんな場面?/実際に何があった?/残すこと・変えることは?/次の一歩は?」と書きます。表にあるのは編集部が作った架空の記入例です。医療機関の検査や、効果が検証された評価表ではありません。
日記がなくても、覚えている一場面だけ書けます。時刻や回数があやふやなら埋めずにおきましょう。誰かの名前を書く必要もありません。このページに入力欄はなく、紙の内容をサイトに送る必要はありません。
途中で吸ったことも、責める材料ではなく出来事として扱う
途中で吸った場合も、それまでに見つけた使いやすい準備を捨てる必要はありません。米国NCIのSmokefreeは、吸った場面を振り返り、同じ状況で次はどうするか考えることを勧めています。
例えば「誘われたとき、返事を決めていなかった」と書き、「次は最初に断る言葉を伝える」を候補にします。「自分は意志が弱い」という結論は、次の行動を教えてくれません。今は落ち着いて振り返れなければ後に回し、必要な支援を求めることを先にして構いません。
助けが足りなかったところは、具体的に頼む
「応援して」だけでは相手に伝わりにくいこともあります。「食後は一緒に片づけてもらえる?」「たばこは勧めないでほしい」のように、お願いを一つにします。相手の同意や都合を確かめ、毎回すぐ対応してもらう前提にはしないでおきましょう。
厚生労働省のe-ヘルスネット「禁煙の準備」は、吸いたくなる場面と別の行動を事前に考える方法を紹介しています。準備を変えても困りごとが続くときや、自分に合う支援を相談したいときは、地域の医療機関や禁煙外来へ。受診時には、困った場面と試したことを自分の言葉で伝えられます。
振り返りは、次に試す一文を決めたところで終える
最後に「次の夕食後も食器を片づける。昼休みの場所は休憩前に決める」のように、残す準備と変える準備を短く確認します。やることが増えすぎたら、まず変える方を一つに絞ります。1週間分を何度も採点し直す必要はありません。
その場面を実際に経験してから、「予定した行動は使えたか」「使えなかったなら何が足りなかったか」を見直します。まだ遭遇していなければ、未確認のままで構いません。この見直しは暮らしの段取りを整えるためのものです。1週間という日数だけで、体の回復や今後の結果を判定することはできません。
覚えておきたいこと
よくある質問
振り返るのは、ちょうど7日目でないといけませんか?
いいえ。落ち着いて思い出せるときで構いません。週末や休みが暦どおりでなくても、自分の生活の区切りで行えます。忘れていた日付を無理にさかのぼって埋める必要はありません。
よかった場面が思い浮かばない場合は?
無理に前向きな出来事を探さず、困った場面を一つ選びます。そのとき何があればよかったかを考え、「頼める人を探す」など、準備の段階から次の一歩にして構いません。
家族と一緒に振り返った方がよいですか?
一人でもできます。一緒に考えてほしい場合は、話す範囲を自分で選び、評価ではなく具体的な助けを頼みましょう。家族への報告や、すべての記録を見せることは必須ではありません。
できなかった予定は、来週すべてやり直しますか?
全部を持ち越す必要はありません。時間が合わなかった、準備が複雑だった、他人の都合が必要だったなど、使えなかった理由を見て、縮める・置き換える・やめる、のどれかを選べます。
今週は旅行中でした。普段の生活にも同じ準備を使えますか?
旅行中に使えた準備を、そのまま普段にも使えるとは限りません。休憩場所や一緒にいる人など、違う条件を一つ確かめてください。まだ試していない場面は「次に確認すること」として分けておけます。
出典
このページの主な記述は、以下の資料と照合しています。
- U.S. National Cancer Institute / Smokefree.gov: Know Your Smoking Triggers — routines and social situations
出典確認日: 2026-09-12
- U.S. National Cancer Institute / Smokefree.gov: Get Back on Track After a Setback — learning from an event
出典確認日: 2026-09-12
- 厚生労働省 e-ヘルスネット: 禁煙の準備:吸いたくなる場面と代わりの行動
出典確認日: 2026-09-12
一般的な振り返りのヒントです。身体の回復や禁煙の結果を評価・予測するものではありません。症状や薬についての相談は、地域の医師・薬剤師などの専門職へ。